コクピットを作った以上、座っているパイロットを作らないわけにはいきません。
そして、以前からフィギュアを作ってみたいと思っていたので、この機会にコクピットと共にチャレンジしちゃおうと・・・。もちろん今まで一度もフィギュアを作ったことなどありませんので、いろんなyoutuberさんの動画を参考にして恐る恐る始めました。
針金で芯を作る!
なんとなく針金で芯を作るってるのは知っていました。そこで、具体的にどうやって針金で作ったらいいか、色々動画を見た中で一番すんなりと理解できたのが、Proko 3Dさんの動画。
外国の方の動画なので、全編英語ですが、各パーツのサイズの取り方は見ているだけで十分理解できます。とりあえず初めての挑戦なので、なるべく基本的な人体のバランスを考慮した作り方を説明している動画がいいと思い、こちらの動画を参考にしました。(多分、慣れてくると自分なりのアレンジや、他の人がやっている方法を参考にしたりする事もあると思いますが・・・)
使用した針金は、アルミニウム線1.5mm。
粘土を盛り付けていく
多くの人が使っている粘土「グレイスカルピー 」を使用。
すでに2022年の時点でAmazonにて購入し放置してました。なんか、めっちゃ硬くなっていたので、やばいかな〜と思いましたが、こねくり回しているとすぐに柔らかくなりました。
少しずつ針金に盛り付けていきます。
胸骨と骨盤を最初に盛り付けるような動画があったので、そのようにしましたが、初心者的にあまり意味がなかったかも・・・
とにかく最初はあまり細かい事は考えないように、もりもりと盛り付けるのがいいですね。
人体デザインについて
どこかのyoutuberさんが紹介されてた、「スカルプターのための美術解剖学: Anatomy For Sculptors日本語版」をキンドルで購入。
この本は、文章が少なく図や写真をたくさん使っているので、初心者でもかなり読みやすくなってます。
昔々、デザイン専門学校の夜間部に在籍していた時、デッサンの授業が一番好きだったので人体デザインには興味があるのです。
とはいえ、現段階では人体デザインのデの字も理解できていないような気もしますが、これからフィギュアを数多く作っていく過程で学んでいけたらいいなと思います。
体の制作
上記の本を参考にして、それぞれのパーツでなんとなく筋肉のつき方を考慮し、粘土を盛ったり削ったりを繰り返しました。
一番難しいと感じたのは、今回のフィギュアが座った状態であるということ。
この場合、足の付け根やお尻の盛り上がり方など、参考にしている綾波フィギュアとは当然異なってくるので、想像で作るしかなく何度もやり直しました。
その結果、なんとなく上半身が短く、太ももが異常に長くなってしまいました。太ももは諦め、上半身を伸ばす作戦に。思い切ってお腹の部分でカットし、数ミリ伸ばすことに。
大手術のように思いましたが、意外とすんなりいきました。アルミニウム線なので、簡単にカットできます。
ガンプラでお腹を延長するのと同じですね。(というか粘土なんで、ガンプラのそれよりも簡単かも)
ちなみに、リューターにダイヤモンドミニカッターを取り付けてカットしました。
手もまた難しい・・・。指に針金を通して補強し、ガンプラのハンドパーツを見ながら制作。う〜ん・・・まあ・・・いいかぁ〜・・・。
後に、両腕も塗装のしやすさを考慮し、カットしました。針金を小さくカットしたもので軸打ちをして繋げることに。
濃い紺色のラインを塗装しやすくするために、曲線用マスキングテープを使ってスジ彫りをしました。これにより、塗装時かなり楽に塗装できます。
顔の制作
体を先に作ってから、顔の制作に取り掛かりました。
とりあえず、見よう見まねでなんとなく作り始め・・・。
なんせ、初めてなもんでいろんなyoutuberさんの動画を見て、真似しながら進めます。
もはや、フォウに似せようなんて、全くこの段階では考えていません・・・。
鼻をくっつけて、なんとなく人物の顔になってきました。
意外にも、粘土の表面をならすのに、筆の柄の部分がかなりいい仕事をしてくれます。
最終的に3回、顔を作り直すことになりました。最初はデカすぎ、次もでかい!!3つ目でなんとか体にしっくりくる大きさに。
体を作る前に顔をつくったほうがいいのかなぁ〜?
針金で芯を作った時に、人体バランスが整った状態だと思っていたのですが、実際に作ってみると色々と問題が出てきます。今後の課題ですね。
口がむずい・・・
大体想像はしていましたが、顔の各パーツを作り込むのが、とにかく大変。
上唇、下唇、唇の両端などなど、唇の構造はかなり複雑ですが、それをたったの3〜4mmほどの範囲内で制作するのは今の自分にはほぼ不可能。
なので、色調スティックで穴を横に開け、上下に動かし上唇と下唇の盛り上がりを無理やり作りました。唇の両端を少し窪ませることで、即席ですがそれっぽく見えなくもないかと。半分口をあけてぽか〜んとしている表情を目指しているので、なんとか誤魔化せたかな〜。
目がめっちゃむずい・・・
目ってどうやって作るの?とフリーズしました。
とにかく目のある部分を、彫ってみました。フォウが困惑している表情を作りたいので、少し垂れ目な感じで。彫るといってもかなり小さな部分なので、何度も失敗しながらそれっぽく彫りました。(見た目、なんか怖い・・・)
一旦焼きを入れてから(オーブントースターで140℃、15分)、塗装皿から外し、頭と首を作ってから、目の彫った部分を今度は埋めていきました。
耳がめちゃんこむずい・・・
リアル耳を作ろうとすると、かなりの時間がかかりそうなので、デフォルメした耳になりました。
とはいえ、上記の本を参考にしながら試行錯誤。結果的にデフォルメに落ち着いたという感じです。
また、制作し始めてから気づいたのですが、細かい作業をするにはこの粘土、柔らかすぎませんかね?あっちを触ればこっちが歪み、こっちを触ればあっちが歪みと、数ミリ単位で作業するには致命的な柔らかさのように感じるのですが・・・皆さんどうしているのでしょうか?
髪型がアホほどむずい・・・
フィギュアを制作している方の動画を見ると、多くの方が顔と髪を分けて制作されています。
今回自分的にはそのようなやり方がわからなかったので、とにかくツルツル頭に粘土を盛り付けて制作することに。
しかし、粘土を盛り付けようとしてまたまたフリーズ。どうやって盛り付けるの?どかっと頭を覆うようにするのか、小さなパーツに分けてちまちまやるのか?はたまた、前髪、左右、上、後ろと分割してやるのか?粘土を持ったまま、数分フリーズ・・・。
とりあえず、ツルツル頭にどかっとベースとなる粘土を七三分けっぽく盛り付け。そして筆の柄でウエーブをつけていきました。
襟首の髪の表現としては、細かく粘土をちぎり、ちまちまと時間をかけてつけていくことに。
前髪も同じく、粘土を小さくちぎり一つづつ取り付け。とはいえ、結構ざっくりやっちゃってます。
あ〜、また失敗かな〜、と思いつつどんどんつけていきます。
失敗すればやり直せばいいだけです。ま〜かなり失敗しましたが・・・。
奇跡的にも、なんかバランスよくできたかなと・・・。
髪型は、フォウが上空でコクピットを開け、カミーユと会話するシーンをイメージしているので、髪の毛が風に煽られて結構散らかっています。いきなりこんな難しい髪型を制作するのは、かなりリスキーですが、なんとかできたかと・・・できてないか・・・。
結果、相当時間がかかってしまい、また、十分に満足できる仕上がりになったかというとそんなことはなく、初めてだからしゃーないと諦めることにしました。(ま〜これは何も髪型に限ったことではないのですが・・・)
塗装&デカール
体は、タミヤカラーラッカー塗料 ピュアーブルー(LP-6)とブラック(LP-1)を調色して濃いブルーに。紺のラインはタミヤカラーエナメル塗料 ブルー(X-4)とブラック(X-1)を調色。ブーツや手はタミヤカラーラッカー塗料 ホワイト(LP-2)。
顔は、タミヤカラーラッカー塗料 ホワイト(LP-2)とピュアーレッド(LP-7)とピュアーイエロー(LP-8)を調色して淡い肌色に。
髪の毛は、ターナー アクリルガッシュ スカイブルーとホワイトとパーマネントグリーンライトを調色してエメラルドグリーンに。
全てはこれで決まる!!目の塗装!!!
「目は口ほどに物を言う」といいますが、まさに目の塗装如何で、今までの苦労全てが水の泡に消えてしまう可能性があります。しかもむずい・・・。
だいたい、現状でフォウ・ムラサメに似ているかといえば、似てない・・・。ならば、目だけでもカッコ良くして、似てなくてもそれっぽく見えるようにしたいわけです。
多くのyoutuberさんの動画を何度も見て、参考にさせてもらいました。
1回目の塗装・・・失敗。なんだか、怖い・・・。
塗装練習・・・1回目よりはマシになった?
そして、再度チャレンジ!!まず、タミヤカラーエナメル塗料 ホワイト(X-2)で白目を塗ります。
一旦、光沢クリアーで保護→乾いたらブラック(X-1)でアイラインを描きました。
同様に、光沢クリアーで保護→乾いたら虹彩の輪郭をブラック(X-1)で描きます。
さらに、光沢クリアーで保護→乾いたらクロームシルバー(X-11)で虹彩のベース→光沢クリアーで保護→クリヤーブルー(X-23)で虹彩を塗装。同時に眉毛と唇も塗装。
かなり小さくなったので、瞳孔を描くのはやめて、光沢クリアーで保護→ホワイト(X-2)でハイライトを描き完成!
ツヤ消しクリアーを吹いた後、タミヤウェザリングマスター(Hセット)で少しだけチークを入れ、再度ツヤ消しクリアーを吹き、目にクリアUVレジンを流し、目が潤んでいるような雰囲気を出しました。
1回目に比べて、だいぶマシになったかな?フォウに似てはいないけど・・・。
約1/7 フォウ・ムラサメ フィギュア完成!!!
フォウ・ムラサメ フィギュア完成しました!!人生初のフィギュア制作。コクピット制作と同じく、前々から作りたいなあ〜と思っていたけど、なかなか実行に移せなかったフィギュア制作が、やっと終わりました。
体に関しては、思いの外スムーズにいった感じです。しかし、全体のバランス、特に太ももの長さや、くびれの位置など、納得いけてない部分も多々あります。また、シワの表現などもやってみましたが、まだまだうまくできませんね。
また、ブーツや手などはかなり時間がかかり、その割には結構適当に仕上がっています。ここは場数を踏まないといけないところ。こだわりすぎると永遠に終わりません。
それと同じことが言えるのが顔の造形。目、鼻、口、耳、髪型、輪郭など、違和感のないようバランスを取らないといけませんし、一つ一つの造形もかなり繊細な作業になります。
今回初めて制作して、全く手も足も出ないというわけではなく、勉強していく余地があり、もっともっとうまくなりたいという気持ちが溢れてきました。
Zガンダム劇場版「機動戦士ΖガンダムII -恋人たち-」の、新しくデザインされたフォウ・ムラサメの顔を目指しましたが、当然似ているかというとそうではなく、とりあえずギリギリ納得のいける人物の顔になったという感じです。一つ一つのパーツの造形を高めながら、全体として目指すキャラに似せていくという作業は、本当に大変でそれをやっている方たちには、尊敬しかありません。
自分もいつかそうなれたらいいなと思いながら、次のフィギュアの制作に取り掛かりたいと思います。
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